第6ボタン ドラマ×ダイニング ゲキウマvol.1「どっからが愛!」

2012年3月20日~25日 あとがき

ダイニング公演なんて初の試みだ。

 

誰も「聞いたことがない」なんて言う。

 

氷で薄まったオレンジジュース1ドリンクなんて出したくなかった。

 

単価がわかるような安いお菓子なんかで1フードなんて言いたくなかった。

 

カフェ公演なんていって白いシャツ・黒いパンツで小道具ほとんどなしの素舞台です、予算抑えて1フード・1ドリンクですなんていいたくなかった。

 

演劇も面白かった・飯も美味かった・だから気分いいから酒飲んだ!

 

と、なりたかった。

 

私が客ならそうなりたいからそうした。ただそれだけのことだ。

 

店長が私の話をめちゃくちゃ一生懸命になって聞いてくれた。

 

ただ、それだけのことだ。

 

今回の座組は誰ひとりとしてかけることはできない。

 

全員必要だ。

 

それは本当にしみじみ感じる。

 

 

 

 

なぜ「アリス」なのかと聞かれた。

 

チラシの発注をかけたときに、発注をかけた人間が当初この物語の「モデル」だったため、デザインを丸投げした「あんたの感性で描いてくれ」と。

 

したらこんな感じに仕上がったので。

 

チラシとの世界観をすり合わせると、不思議の国のアリスが一番しっくりきたのだ。

 

パンチが欲しかった。

 

男をもてあそぶ先輩は女王様。

 

女をもてあそぶ彼氏は発情期のうさぎ。

 

要点のない話しをする父は帽子屋。

 

うるさい妹弟は双子。

 

あわてんぼうで影の薄い店長は白いうさぎ。

 

かわいい同級生はおしゃべりの上手なお花。

 

噂好きな美容師は猫。

 

彼女に通じる人たちはみんなヘンテコで奇妙。

 

そのヘンテコな世界で彼女はまた「愛」とかいうヘンテコなものを探すのだ。

 

そもそも現実世界にいたって形のない「愛」を探すことこそ奇妙なのだ。

 

だから不思議の国だろうが、現実世界だろうが、見える画は違っても本質は変わらない。

 

だからアリスの世界観をもろパクリしたって物語は変わらない。

 

「恋愛」は不思議の国へ女いざなうアイテム。

 

「EAT ME!」と書かれたクッキーや飲み物みたいなものだ。

 

「EAT ME」と書かれたお好み焼きポストカードを買った人!はもうワンダーランドにいっちゃってるかもね。

第6ボタンプロデゥース 
ドラマ×ダイニング ゲキウマvol.1

 

「どっからが愛!」
作・演出 ながみねひとみ

2012年3月20日(火)~25日(日)
※全11ステージ

 

 <出演>

青木裕美子 (株式会社ウォーターブルー)

大和田沙織

内山唯美 (劇団銀石)

加藤ひろたか

河上泰子  

ながみねひとみ

矢鋪あい

柳田幸則 (東京オレンジ)

 

<スタッフ>
照明監修 内山唯美(劇団銀石)
音響監修 角田里枝
衣装 色川奈津子
音楽提供 S.F.
宣伝美術 ひらのあさこ
制作 醍醐絵理加 仲村須磨子
照明OP 堀内なつき 

音響OP 市村匡永
協力 うまいもんや  十条仲通商店会 十条銀座商店街振興会

 

<会場>
埼京線 十条駅 徒歩5分 うまいもんや