あとがき

こんな難しいことを考えず、好き勝手に描いた物語は初めてだ。

 

最初はシマリスのぬいぐるみを使って、とんでもなく口の悪いリスを映像で撮影しようと思っていた。

 

だからシマリス役の彼女には去年からずっと声をかけていた。

 

「『シマリス先輩とボク』やるから!」

 

どんなイメージだったかというと…

 

「アルフ」や「にゃんちゅう」を想像してもらえると近いかもしれない。

 

そんな程度の構想…。

 

声優志望の人間が多くいたし、声だけの出演で考えていたが…

 

「せっかくの舞台化なんだから、女優は女優として使うべきだ」という意見をもらい、主人公と会話ができるリスを女優に生身で演じてもらうことにした。

 

彼女にしかシマリス役は出来ない。

 

彼女以外にシマリスのコスプレが似合う女優を見たことがない。

 

まさるも彼にしか出来ない。

 

彼以外に周りにないがしろにされているにも関わらず滑稽に見える俳優を知らない。

 

「なぜ、こんな物語を選んだのか?」と言われるが…

 

前回の物語が重かったし、今回、完全にコメディで攻めるものを挑戦してみたかったっていうだけの話だ。

 

シマリス役の彼女がコメディを全力で演じている姿を見たことなかったし。

 

主人公も彼もコメディを演じている姿を見たことがなかった。

 

単純に仕掛ける側にたったらどうなるのか?というのが見てみたかっただけだ。

 

座組もレギュラーだけで、正直、申し分ない。

 

挑戦したことないものに挑戦したくて、今回の作風を選んだ。

 

評判は本当にそのまんま。「何も考えなくていいから楽。」

 

…やはり、分かりやすいほうがいいのだろうか?

 

「こういう作品に方向転換する?」とレギュラーに聞いたら。

 

「たまにでいい。」という答えが返ってきた。

 

シリアスからコメディまだ幅広く今後も描いていけたらとは思う。